現役金融マンM氏の金融・投資本研究

投資に関する情報・書籍の感想を発信しています。投資に関する書籍は著者によってスタイルは様々です、私のブログがきっかけで本を読み、独自の投資スタイルを学ぶきっかけになればと思い始めました。

日々の投資手法研究⑥

現役金融マンMです。

投資手法というわけではないのですが、3/19(火)の日経新聞の朝刊に気になる記事があったのでコメントします。

つい昨日に水瀬ケンイチさんの「お金は寝かせて増やしなさい」の本について書いて、インデックス投資について投稿した翌日なので、あ!と思いました。

 

(真相深層)投信、縮まぬ日米格差 日本の売れ筋「テーマ型」に偏る 販売構造の差、コスト意識に影響 :日本経済新聞

 

記事の内容は

①投信の売れ筋を日米で比較すると商品の偏り、コスト面で格差が開いている

保有コストは日本の上位30本が年率1.4%とやや上昇、米国は0.3%と10年前の約半分

②日本はテーマ型ファンドが多く手数料が高い、一方米国は上位30本が全て世界や米国全体の株・債券に幅広く分散する投信

③日本の売れ筋の多くはアクティブに運用するファンド、ただ、長期で見ると6-7割が市場平均を下回る傾向がある

④格差が開く要因は投資家のレベルの差ではなく販売構造

A米国は確定拠出年金経由での資金流入が全体の6割で自動的に購入している

預かり残高から一定率の手数料を取る独立系投資アドバイザーからが1割

B日本は確定拠出年金経由での資金流入は1割程度、主力は金融機関

C金融機関は保有コスト=信託報酬の半分を受け取るので高い商品の販売に注力しがち

金融庁はラップ口座についても保有コストが高いと指摘

です。

 

感想

単純に運用をするうえで手数料はコストであり、低いほうがいいに決まってます。

1.4%のものと0.3%のものを10年間保有すると11%の差が出ます。

金融機関も販売手数料と信託報酬が重要な収益源なので仕組みを変えないと行動は変わらないです。

ただ、変えたら金融機関は半分は無くなりそうな気がします。

でも、変えないでいても投資家の方はだんだんわかってきてるから今のやり方は続いて数年だと思います。

制度としては確定拠出年金はかけられる金額が日本は少ないと感じてます。

全額これでもいい気がしますがそうすると日本年金機構が困るから厳しいでしょう。

金融機関の収益体制と国の年金の在り方を同時に考えないといけないと感じた記事でした。