日々の投資手法研究51 #ソニー
日々の投資手法研究44でも紹介したソニーですが、新しいニュースです。
【ビジネスTODAY】ソニー成長へ クラウド補完:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO44968340X10C19A5TJ2000/
記事のポイント
②ソニーはゲームなどのコンテンツ提供、マイクロソフトはクラウドサービスを提供
③画像センサーや家電でもソニーが製品側を担当、マイクロソフトはAI側を担当
感想
以前ブログでソニー株の業績面を書いて
割安だけど上昇にはPEGの改善が必要で何か成長のきっかけが必要と書きました。
今回の提携はかなり大きいと感じます。
改めて業績面の確認です
四季報オンラインからです
2019.3予 売上8.7兆円、営業利益8700億円、一株利益662円
2020.3予 売上8.6兆円、営業利益8900億円、一株利益555円
一株利益が大幅に変動しているのはスポティファイの株式売却益の影響も大きいようです。
2020年は株式売却益は見込んでません。
2020年一株利益で見るとPERは10.6倍、営業利益成長率は2.2%、PEGは4.4倍です
PSRは約0.9倍です
単純にPERが日経平均並みの評価、約12倍になるだけで今より1割はあります
ただ、これでは沢山ある普通の上場会社並みです
今回の提携は記事には数字面では記述がないのでインパクトは少ないです
ただ、大きいのはマイクロソフトにデータを貯められるのでソニーとしてはユーザーに対してこれまで以上に大容量の映像やゲームサービスを提供できることやIoTの時代に入ると家電などの開発、提供、データ管理、サービスの提供などを最初から最後まで一貫して行える企業に変身できることです
最初からと言うのがとても大きなポイントで、アマゾンも、アップルもグーグルもメーカーでは無いのでユーザーの声を反映して製品を開発、製造は出来ません、あくまで委託業者に作らせるだけで、ソニーはこれが出来る企業です
マイクロソフトもわかっているから今回ソニーと提携したわけです
今後時間は多少かかるかもしれませんが、IoTの時代に入り、ユーザーに使いやすいソニー製の家電がマイクロソフトのクラウドでデータを貯め、スマホやゲームや映画も含め家庭の全てを提供して、これを毎月課金のサービスにするとなるとNetflix、アップルを合わせたサービスが提供出来る様になり、なおかつ彼らに無いゲームも提供出来ます
また、センサーやカメラの需要も膨大です
家庭だと留守番サービスや健康管理、見守りサービス、企業だと無人店舗などで必要です
マイクロソフトでデータを貯められるならソニーはアップルやグーグル、アマゾンに安く製品を提供する必要は無くなるので強気に出られます
今まで日本のメーカーは良い製品を作るのにデータ含めた儲けるシステムを持たないからアップル等に安く買い叩かれて利益が出ない状態が続いてました
これが逆転する可能性を感じる記事です
株価に反応するテーマは沢山あって、クラウド、サブスクリプション、IoT、5Gです
今まで評価が平均並みだったのは良い製品を収益に結びつける成長シナリオが無かっただけです
ソニーブランドの復活に期待したいです