日々の投資手法研究44 #ソニー
最高益も市場は低評価 日本経済新聞
各部門の営業利益と減価償却費を足したEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)に、関連業界の平均EV/EBITDA倍率を乗じて事業別の企業価値を試算した。
8事業の合計は約14兆円に達するが、実際の市場の評価(時価総額に有利子負債を足した価値で約8兆円)はこれより6兆円低い。
②この差の正体が株価の「コングロマリット・ディスカウント」だ。企業が多くの事業を抱えると、1つの事業が振るわなくても他の事業で補える利点があるが、投資家からは割り引かれて評価されがちだ。
感想
この分析と別に私がいつも使っているPER、PEG、PSRでも見て、本当に割安なのか検証してみました。
四季報オンラインからです
2019.3予 売上8.7兆円、営業利益8700億円、一株利益662円
2020.3予 売上8.6兆円、営業利益8900億円、一株利益555円
一株利益が大幅に変動しているのはスポティファイの株式売却益の影響も大きいようです。
2020年は株式売却益は見込んでません。
2020年一株利益で見るとPERは9.7倍、営業利益成長率は2.2%、PEGは4.4倍です
PSRは約0.8倍です
6兆円今よりも評価されると株価はおよそ倍になることになります。
PERについては20倍程度、PSR1.6倍ですから割高とは言えないですが、PEGの低さから行くと現状では難しい印象です。
ROEは3.78兆円に対して7000億円なので18.5%と効率経営です。
こうなると原因は営業利益の伸び率ということになりそうです。
PEGが2倍だと考えると営業利益伸び率が5%、1倍だと10%必要です
やはり記事にあるように手元資金の1.5兆円を活用して事業買収をするか、自社株買いを行うかきっかけが必要です。
ただ、率にするとそれほど高いハードルがあるわけでもないので、今後の政策次第で伸びる可能性もあると思われます。