現役金融マンM氏の金融・投資本研究

投資に関する情報・書籍の感想を発信しています。投資に関する書籍は著者によってスタイルは様々です、私のブログがきっかけで本を読み、独自の投資スタイルを学ぶきっかけになればと思い始めました。

日々の投資手法研究33 ZOZO

ZOZO誤算、初の減益: 日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO44223270V20C19A4TJ1000/

今日の日経新聞からです

記事のポイント

1、25日に発表した2019年3月期の連結純利益は設立以来、初の減益になった。

通販サイト「ゾゾタウン」は好調で出店企業から受け取る販売手数料が増え、前期の売上高は1184億円と20%増えた。

しかし、「ZOZOARIGATOメンバーシップ」やゾゾスーツが不調で評価損などを計上し、純利益は21%減の159億円と1998年の設立以来、初の減益になった。

2、20年3月期は売上高は15%増の1360億円を見込む。PBの評価損などが減るため、純利益は41%増の225億円を目指す。

3、ZOZOは出店企業の離反を食い止めようと、計測スーツ「ゾゾスーツ」で得た100万件以上のデータを活用する。

4、国内では楽天が展開するファッションサイト「楽天ブランドアベニュー」の出店企業数が1000店舗を超え、ゾゾタウンを猛追。ZOZOの株価は昨夏の高値に比べ5割以上安く、市場での評価は厳しい

感想

ZOZO悪いと書きたい記事です。

事実ですが、少し悪さを割引く必要があると思います。

まず、ZOZOは既存アパレル販売店から見ると新しい敵対勢力で、マスコミもネットと戦う既存勢力なのでZOZOは好きでは無いと思われます。

今期に関しては新規事業は方向性は良くても性急過ぎて加盟店やPBを生産する現場企業への配慮が足りなくて離反を招いたと推測されます

しかし、注目は今期売上高が手数料収入の増加で20%増えていることです。

つまり、大手ブランドの離反の一方で、ZOZOを利用して販路を広げたいアパレル会社は沢山あり、需要は引き続き高い証拠です。

また、新規事業停止に伴う損失計上ですが、損切りの早さも評価できます。

サラリーマン会社では動きが鈍く、赤字垂れ流しになるところをダメなら早く切る所はさすが創業社長だと感じます。

また、株価は大幅に下落しており、2018年には5000円を伺い、時価総額1兆円を超えていたのが今や2000円で6000億円程度の時価総額です。

仮に来期の業績が予想通り達成されるとした場合ですが売上1360億円、利益225億円ならば一株益は約72円で今期159億円だと約52円なので40%近く伸びます。

営業利益は今期256億円が来期320億円予想なので25%伸びます。

来期一株益で出したPERは約28倍なのでPEGを営業利益伸び率でだすとほぼ1倍で割高感は無いです。

また、PSRは時価総額を来期売上で割って出すと4.4倍と余り高くないです。

最近絵画を売却したとか保有株が担保だと言われて会社大丈夫かと言われてますが、決算短信によると今期営業キャッシュフローが148億円黒字、手元現金215億円に対して流動負債520億円とやや大きく見えますが、内訳で受託販売預かり金が160億円あり、これは負債項目というだけで、正味の短期借入金は220億円なので問題は無いと思われます。

最後に株の見通しですが、やはり今後の四半期決算できちんと売上や利益を会社予想通りに達成することとあらぬ噂を立てられないよう財務改善をすることとが必要です。

あとは印象として、女優さんとの恋愛話や下手なツイートで敵を作らないなら株主はついてくるので控えるかしばらく大人しくすることです。

社長が遊んでて経営を放り出している印象も株価には悪影響だったので今後の方針、行動に期待してます。