現役金融マンM氏の金融・投資本研究

投資に関する情報・書籍の感想を発信しています。投資に関する書籍は著者によってスタイルは様々です、私のブログがきっかけで本を読み、独自の投資スタイルを学ぶきっかけになればと思い始めました。

日々の投資手法研究27 日銀筆頭株主

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO43792260W9A410C1EA2000/

日銀、来年末にも日本株最大株主に:日本経済新聞

記事のポイント

①2020年末にも公的年金を上回り、日本最大の株主となる見通し

②日銀は、日本株に投資する上場投資信託ETF)を年間約6兆円購入している

③日銀が同じペースで買い続けると仮定すると、20年11月末には約40兆円に増える

日経平均株価が1万8000円程度を下回ると保有ETF時価が簿価を下回る

ETFには満期がない。残高を減らすには市場に売却する必要があるが、株価の下落を招かないように長い時間をかけて慎重に売却せざるを得ない。

感想

日銀みたいに中央銀行が直接株を購入するのは世界的にみてまれです。

確かに平均指数を購入するのでイマイチな会社も買われるので批判は多いです。

しかし、新聞に書く教科書論と違って

投資家の立場としてはどう捉えるべきでしょうか。

まず、日銀の買入は停止はあっても売却は考えなくて良いのではないでしょうか。

売却するにしても市場で売らないと思います。

年金や郵貯など運用資産を拡大する先に直接売る方法もあります。

企業の自社株買いに回る可能性もあります。

また、個別株投資についてですが、例としてこの10年で8回赤字を出した新日本科学2395があげられてますが、実際株価は上がってません。

つまり、個別株投資で投資家はしっかり個別の業績をしっかり見て判断しているという訳で影響が大きくは無いです。

中央銀行というお金に制限が無い機関が株式を買い続ける究極のドルコスト平均法を実施している事の是非は考え無くて良いと思います。

もちろん、妥当なのかどうかは別問題です。

もし買ってなかったらどうだったという議論もありますが、事実でない話は投資に不要と思います。

本来の目的が株式市場を活性化させるための呼び水なので今後も株式市場に悪い事はしないと思います。

また、日銀は国の一つの機関です。

現在議論されている買入後の国債を無期限、無利子国債に振り替える議論同様、買入後の株式の評価方法もどうするかは国次第です。

一般の株式を保有する企業と同じ目線で議論しない方が良いと思います。

我々はあくまで企業業績をみて、全体が伸びそうなら日経平均TOPIXを買い、減速しそうなら売り、個別株なら個別の企業をしっかり見る。

基本に忠実な見方のみで良いと思います。