日々の投資手法研究⑧
現役金融マンMです
日々の投資研究⑧、3/24日の日経新聞8面から「米株の強みとコストの怖さ」バフェット氏が助言です
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42774660S9A320C1TM3000/
記事のポイントはアメリカで有名な投資家のウォーレンバフェット氏が投資家に宛てた手紙で、77年前に約114ドルをアメリカのS&P500に投資して無コストで配当も再投資していれば今や60万ドルを超えて5288倍になっていた。
100万ドルを非課税年金で投資していたら53億ドルになっていた計算。
コンサルタントに年間1パーセントの手数料を支払っていたら26億ドル程度で利益は半減になると書かれています。
よって日本の投資家もコスト意識を高く持つべきと締めくくってます。
感想
確かにコスト意識は日本の投資家も高く持つべきだと思います。
今の金融機関の投資信託買付手数料や信託報酬の高さだと、中々儲かりません。
私も金融業界にいながらそう思うのですが、この記事には2つの落とし穴があります。
1つは今から同じことが77年間やれるか、結果は77年後にしかわからない点
2つはアメリカ株がここまで上がったのは結果に過ぎないことでこれからも上昇するかはわからない点です。
かつてのアメリカは世界を支配して恩恵を享受していました。しかし、ここからもずっとそうかは誰にもわかりません。
利益や配当を受け取りながら長期的に運用するにはやはり国際分散投資が必要です。
また、株式だけだと変動が激しいので、債券やその他の資産への分散も必要です。
自分で全て設計して信念を持って持ち続けられるならばバフェット氏の言う通りです。
ただ、そうでないならば適切な助言を行うコンサルタントは必要だし、それに払う手数料はかかります。サービスは無料ではありません。
私も金融業界が今置かれている高コスト体制は是正されるべきと思う一人ではありますが、なんでもタダならいいというのはちょっと違うと思います。
一方でこの考え方は今後金融業界に吹き荒れる嵐になると思うので自分含め、金融に携わる人々全てが適切な助言とは何か、適切な手数料とはどこかを考えながら動かないといけない命題でもあると感じました。